劇団☆新感線「吉原御免状」

necomata2005-10-23


楽日です。初めての新感線楽日体験。ウワサの煎餅撒きを体験。
カーテンコールはお祭りのような盛り上がりでした。すごかったー。
本編の音楽より、罰ゲームでしょうか、セットの上で歌ってらした「マイレボリューション」が耳に残っておりますよ(笑)。
あと、席が下手の結構前のほうだったので、ブンブン煎餅が飛んできた(笑)。ちょっと恐かったよ。初めてだったのでキャッチすることも出来ず、椅子や足元に落ちたのを慌てて拾ったりしました。
みなさん(お客さん)すごいー。
あの煎餅はどうしてるんでしょう。。記念に取っておくには、食べ物だしどうかなーって感じがしないでもないのですが。
ここは素直に食べるべきなんでしょうね。パンフと一緒に写真を撮ったら食べることにしましょう〜。


以下感想ネタバレ。




最初のタイトルに使われる提灯。それから続く吉原の街の情景。太夫の道中。
美しすぎて涙モノ。歩いてるだけなのに!
回り舞台、ブラボー!吉原の街の奥行きが体感できたというか実感できたというか。
舞台上の「吉原に来た客」としてそぞろ歩いてる気分を味わえましたー。

これまでと違い「大人の新感線」だそうですが、良いです、「大人」。
照れも斜に構えることもなく、かっこいいものを直球でかっこよく見せてもらった感があります。
なんというか、笑いに逃げない感じ。
(いや、逃げるのも逃げ方次第で見事で大好きですが。)

主役の堤真一さん「松永誠一郎」、世間知らずだけど剣の腕は一流以上、気性の真っ直ぐな好青年。
こうやって書いてると、かっこいいけど良すぎて嫌味じゃんって思えるのですが、堤氏が演じるとこれがまた、嫌味じゃなくかっこいい。
懐が深く、芯のぶれない役者さんなんだなーと思ったです。
あと殺陣が見事。大勢を相手にした流麗な殺陣から、一騎打ちの鬼気迫るものまで、さすがです。
あと背中からお尻、足、綺麗でしたー。セクシーっていうより、キレイな身体って印象。あれで四十代?鍛えるって大切なことですね。。

悪役、「柳生儀仙」古田新太さん。恐いよ、恐すぎ。少しもちゃらけてなくって真っ向から悪。妄信的なまでに悪。
「人を斬っても澱が溜まらない、手前の方が化け物だ」(台詞はうろ覚えですが)って台詞が印象的。
ってことは自分は人を斬るたび澱が溜まってるってことですよ。柳生家の裏の仕事を任されて、人を斬り続けてきた男がこの台詞を言うと妙に背筋がぞっとします。

二人の太夫、勝山(松雪泰子さん)と高尾(京野ことみさん)。
原作を読んだ時は高尾の方がいいオンナな感じがしたので、こちらを松雪さんが演じるのかなーと思ってました。
なんというか、やんちゃな男の人を見守ってあげる懐の深い女性かな、と。まぁ、舞台でもそんな感じだったんですが、ちょっと弱い感じ?
勝山は、もっとずるい女性化と思ってたんですねー。でも舞台ではなんというか、いいオンナ。
手に入らないなら殺してしまいたい。でも、やっぱり忘れられないの、惚れたほうが負けなのね、みたいな。最後の台詞が泣けましたよ。

想像以上(失礼)にかっこよくてメロメロになりそうでした。柳生宗冬(橋本じゅんさん)と水野十郎左衛門(梶原善さん)。
御家大事に考えつつも兄弟の情を捨てきれない(と私は取りました)宗冬。水野を斬ろうと控えていた儀仙とのやり取り。後半は特に緊張感があって好きでした。(「シャレはいまいち」っていうのは笑うとこなのか?)
水野はねー、あんな御家人、たくさんいたんだろうなー、と。騒乱の時代が終わり、太平の世がやってきて、退屈してた御侍。
何かを探しながら、日々を暮らしていたんだろうな、と。たまたま出会ってた若者に、命がけで加勢しちゃうなんて、オトコマエだねぇ。

強いのか弱いのかよくわからないが、きっと強いんだろうけど、弱そうに見えた狭川新左衛門(粟根まことさん)。
戦う時はまず部下に行かせて、自分が刀を抜いても結局形勢が悪くなり「えぇい!引け引け!」と言って退却…。
まぁね、悪者サイドだからね…。でもファンの贔屓目なんでしょう、どんなにヘタレな役でも素敵に見えました。
過去の夢のシーンではチンピラのような役もされてましたが、やっぱり情けない人でした。




続きは時間のある時にー。
てゆうかこれって字数制限ってなかったっけか?