染模様恩愛御書-細川の男敵討-大阪松竹座

necomata2006-10-18


演目は「そめもようちゅうぎのごしゅいん-ほそかわのかたきうち-」と読むような。染模様、細川、は、分るとして、あとは知ってないと読めませんねぇ。
てゆうか、パソコンで打ちにくいし。
印象は、新感線の舞台(いのうえ歌舞伎)とスーパー歌舞伎と普通の歌舞伎を足して3で割った様な感じ(笑)。
えー、BLが流行ってるんでしょうか?流行ってるっていうか、メディアで取り上げられてる機会が増えたんでしょうね。昔から趣は違え、あったジャンルですからねぇ。
でも、ここ最近のように大々的に取り上げられるのは、どうかと思いますが。
そんな流行とは関係なくても十分美しいお話でした。
あとは普通にネタバレしてるメモ。


衆道とか武士道とか敵討ちとかがお話の本筋で、くるくる廻るセットとかスモークや花吹雪、火を使った演出がゴージャス。
回り舞台はちょっと「吉原御免状」を思い出しました。むこうは御免状こっちは御朱印状。オープニングで幕に書かれたタイトルに照明があたるところは、すごく期待が高まる感じ。好き。
ラストの大火事では本物の火が使われてたり、客席天井からスモークが吹き出たり、火の子に見立てた紙ふぶきが舞ったり。あ、客席の走りぬけもしてました。花道じゃなく、ホントに通路。お染さんと愛之助さんが客席をコの字に抜けていきましたよ。ちょっとビックリ。二幕目の冒頭で歌舞伎たいそうの宣伝?もしてましたね。
これでもかーっていうほどサービス精神満載の演出。
見慣れない人もとっつきやすいんだろうなー、と。現に私がそうだし。
ところどころで物語を語る講談師さんの存在も気に入りました。
染五郎さんは、バカでかっこよかった(笑)。一目ぼれして、武士を辞めちゃうあたりまでは、ホント恋愛以外眼中にないようなバカっぷりで、そこが愚かしくも可愛らしい。イヤホンガイドのインタビューで勧進帳のことを話してらっしゃいましたが、あんなところで勧進帳…。かっこよく締めると思いきや…、なんだかなぁ(笑)。
愛之助さんは、普段、歌舞伎をあまり観ない私にとっては、「土方歳三最後の一日」で榎本役をやった人、その時のヒゲ(もちろん付髭ですが)と人懐こい笑顔、忙しい合間に(南座で公演中だったと思うけど)京都駅ビルでのトークショーにちょっとだけ顔を出してくださった義理堅い方、という印象しかなかったけど、今回は、いやぁ、可愛らしかった。なんというか、可愛らしい生き物みたい。あと、数馬が着てた着物がどれも優しげで美しかった〜。うっとり。
あと、数馬に想いを寄せる腰元、あざみ役の市川春猿さん。細川の殿様役、市川段治郎さん。坂東薪車さんが印象に残りました。
あ、イヤホンガイドも聞いてみた。最初はどうかと思ったけど、意外と聞きやすく、良いかも。もう1回くらい観たいけど、3階席くらいなら行っても良いかなぁ…。